九段会館テラスについて

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名称と役割を変えながら時代とともに歩んできた、
90年の歴史

旧九段会館は、1928年(昭和3年)、昭和天皇の即位の礼を記念する「昭和御大礼記念事業」の一環として建設計画がスタート。「軍人会館」の名前で1932年(昭和7年)に起工、2年余りの歳月を費やして完成しました。
完成後は計画の主導役となった在郷軍人会の本部が置かれたほか、戦前・戦中期を通じ、軍の予備役等の訓練、宿泊に供されていました。1936年(昭和11年)の二・二六事件では戒厳司令部が設置され、時代の表舞台に。1937年(昭和12年)には愛心覚羅溥傑《あいしんかくらふけつ》と嵯峨浩《さがひろ》との結婚式が執り行われたことでも知られています。

1945年(昭和20年)の終戦後はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収され、「アーミーホール」の名で連合国軍宿舎として使用されていました。接収解除後は日本遺族会に無償貸与され、名称を「九段会館」と改め、1957年(昭和32年)にレストラン・結婚式場として再開業しました。その後、数度にわたり改装が行われています。

九段会館の宿泊施設・結婚式場・劇場等の各事業は、恵まれた立地やクラシカルで重厚な雰囲気から、季節によっては予約するのが難しいほど人気を博し、ホールでは数々の有名アーティストがコンサートを開催しました。しかし2011年(平成23年)、東日本大震災発災により被災。土地・建物ともに国に返還され、閉館となりました。

2017年(平成29年)に一般競争入札が行われ、東急・鹿島建設が落札。建て替え作業が始まり、2022年(令和4年)に竣工、九段会館テラスとして新たなスタートを迎えました。2019年(令和元年)には保存部分が登録有形文化財に登録されています。

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名称と役割を変えながら時代とともに歩んできた、90年の歴史

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モダニズムと歴史的意匠の融合

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九段会館テラスの施設

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都心でありながら、豊かな緑と水に囲まれた環境

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旧九段会館の保存と活用

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九段会館テラス ギャラリー

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